11月も後半になると、一気に空気が乾きはじめます。
昨日(2025年11月18日)、大分で大きな住宅火災が起こったニュースを見て「他人事じゃない」と感じた方も多いのではないでしょうか。
火事は“特別な場所で起きるもの”ではなく、普通の家庭で、普通の時間帯に突然起こるものです。
そして火災の多くは、少しの不注意から始まります。
阪神システムは警備会社として、日々さまざまな建物や施設を見守っています。
だからこそ感じるのが、
「火事は予防の段階でほとんど防げる」
ということ。
この記事では、一般のご家庭でも今日から実践できる**“火事を起こさないための外出前チェック”**を、読みやすく丁寧にまとめました。
従業員の家族、これから応募を考えている方、そしてお客様にも、ぜひ知っておいてほしい内容です。
■ なぜ冬は火事が多いのか
冬は気温が下がり、暖房器具やヒーターの使用が増えます。
さらに湿度が低く、空気中の水分が少ないため、燃えやすい状態が自然に整ってしまう。
そこに
・電源の切り忘れ
・コンセント周りのホコリ
・ストーブ付近の衣類、布類
・調理器具の余熱
などが重なると、火災は一瞬です。
火の気を“使うつもりがなかった日”でも、原因は思わぬところから発生します。
■ 外出前に必ず見直したい5つのポイント
1.
暖房器具・キッチンまわりの完全オフ
ヒーター、電気ストーブ、こたつ、ホットカーペットなどは**「主電源まで切る」**ことが重要。
コンセントを抜くのが最も確実です。
キッチンは、IH・ガス問わず余熱に注意。
鍋の近くにキッチンペーパーや布巾が置かれていると、それだけで発火の原因になります。
2.
コンセント周りの“ほこり”チェック
火事の原因で意外と多いのが、コンセントや延長コードにたまったホコリ。
ホコリは湿気を吸って電気が流れ、スパークして発火します。
特に注意したい場所
・冷蔵庫や洗濯機などの大きな家電の裏
・テレビボードの裏側
・ペットがよく通るルートのコード類
見えないところほど危険度が高い。
一週間に一度、軽く掃除するだけでリスクは大きく減ります。
3.
ヒーター付近に“燃えるもの”を置かない
冬は洗濯物を部屋干しする機会が増えますが、
ヒーターやストーブ付近に干すのは非常に危険です。
数十センチ離しているつもりでも、温風の方向によっては接触する可能性があります。
・洗濯物
・毛布
・カーテン
・ペットベッドやブランケット
これらは必ず距離を取ること。
4.
火災警報器が“正常に作動するか”確認する
マンションや一軒家には、必ず煙感知器(火災警報器)が設置されています。
けれど、電池切れ・故障・年数劣化に気づかない家庭は多い。
すぐにできる確認
・本体の“点灯ランプ”がついているか
・テストボタンを押して音が鳴るか
・10年以上交換していない場合は要交換
警備の現場でも、**“動いていると思っていたけれど動いていなかった”**というケースをよく見ます。
5.
ペットの安全動線の確保
ペットがいる家庭では、火災のリスクが少し増えます。
火をつけるわけではなくても、
・ヒーターのコードを噛む
・ストーブの近くで寝る
・物を倒す
など、事故につながる行動が起きやすいからです。
外出前には
・ケージやベッドを火元から離す
・コードを隠す
・暖房器具は必ずオフ
・戸締りする前に逃げ場を塞いでいないか確認
を徹底しておきましょう。
阪神システムとしても、**“人と動物の安全を守る”**という考え方を大切にしています。
■ 火事は“予兆”の段階で防げる
火災現場を見てきた警備会社として感じるのは、
**「火事は突然起こるものではなく、兆候が必ずある」**ということ。
予兆とは
・普段と違う匂い
・コンセント付近の熱さ
・家電の異音
・ヒーター周りに落ちているホコリ
など。
これらを“気のせい”にしないことが、最大の防止策になります。
阪神システムでは、現場に入った際もこういった小さな異変を見逃さないよう、日常点検の一環として意識しています。
安全管理は「何も起こっていない時にこそ、どれだけ目を配れるか」が鍵です。